● タンポ印刷とは ●
◆タンポ印刷とは
印刷方式で分けると、凹版オフセット印刷に分類されます。タンポ印刷はグラビアオフセットと同様の印刷方式だといえます。凹版上のインキをいったん柔らかい半球状や船底状のシリコーンラバー製のタンポに転写させ、次にタンポを被印刷物に押しつけてパッド上のインキを転写させます。100年以上昔からガラス製の凹版とゼラチン製の転写体を使用した、タコ印刷で時計の目盛盤など限られた一部の分野で印刷されてきましたが、1968年ドイツのタンポプリント社が転写体にシリコンゴムを世界ではじめて採用しタンポ印刷が始まりました。現在では、オフセットやスクリーン印刷、ホットスタンプに並んで、産業界で用いられる有力な印刷方式の一つになっています。

◆タンポ印刷の特徴と短所
タンポ印刷は、なんと言っても3次曲面へ印刷できることが最大の特徴です。弾力のあるシリコン製のタンポ転写体を使用する事により、ゴルフボールのリンプルへの印刷が可能になりました。
溶剤で希釈された油性のインクを使用するので、プラスチック成型品はもとより金属、ガラス、皮などさまざまな材質へ印刷が可能になりました。軟らかいシリコンゴム製のタンポ転写体を使用するのである程度もろい品物への印刷も可能です。最近では薬への印刷にもタンポ印刷が採用されています。タンポ印刷は極小のデザインの再現性にも優れ、200線のカラー分解印刷も可能です。短所としては、大きなベタ印刷が苦手ですが網掛け版にしたり、網掛けの樹脂版を使用したりする事で克服できます。また、大きな品物や大きなデザインを印刷する場合には、大きな高価な機械が必要になるので、印刷できる業社が限られてくる事もあります。インクの膜厚が4ミクロン程度なので隠蔽性に欠け、下地の色の影響を受けることもあります。特に黒地に赤を印刷した場合などは赤がほとんど見えなくなってしまう場合もありますが、インクの調色を工夫する事によりある程度解決できます。

◆タンポ印刷方法



1,有機溶剤で適度に希釈したインクを版にかぶせたあとに、ドクターブレードで余分なインクをかき取り版のエッチング部のみにインクを残す。

2,タンポ転写体(以下タンポ)を版に押しつけエッチング部に残っているインクと密着させる。適度に有機溶剤で希釈されたインクはシリコン製のタンポになじみやくなっている。

3,タンポを版から離しエッチング部に残っていたインクがタンポに転写する。

4,タンポが被印刷物へ移動する。この時にインクに含まれる有機溶剤が適度に蒸発しタンポから離れやすくなる。




5,タンポを被印刷物に押しつける。




6,タンポを被印刷物から離し、インクを被印刷物に転写させ印刷が完了する。


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